家事従事者の休業損害の評価

友人の妻が玉突きの追突事故に遭いました。相手方はほぼノーブレーキで追突してきたこともあってか、こちらの車両は購入したばかりの新車でしたが全損になってしまい、友人の妻は現場から救急車で搬送されて、搬送先の総合病院で、頸椎捻挫、腰椎捻挫(いわゆるむち打ち)との診断を受けました。骨折などはなかったため、入院はせずに当日は自宅にそのまま帰宅できましたが、体中の痛みや頭痛や吐き気などが酷く、友人が奥さんの介抱をしながら、子供の面倒を見るということになったそうです。 友人は親御さんとの同居ではなかったので、他に子供の面倒を見てもらえる人もなく、しばらくの間は戦争のような日々が続いたと言っていました。 それだけでも大変だと思うのですが、友人の妻は、週に2日から3日ほどの頻度でパートタイマーとして働いていました。そんな状況では、とても仕事など行くことはできず、仕事を休んだことで、本来あるべき収入も無くなってしまいました。 そのことについて、相手方の保険会社からは、勤務先で休業を証明する書類を記載してもらえば、本来貰えるはずだった給料分を支払ってくれると言ってきたようです。友人は、新車を全損にされたうえ、奥さんに代わって子供の面倒を見たり、家事労働をすることになってしまい、とても承服できず相手保険会社の担当者に再度申し入れをしました。 すると、家事従事者の休業損害として1日当たり5,700円を支払うことになったそうですが、それでも納得できない友人は、自分の自動車保険の弁護士特約を使用して、弁護士による交渉へと切り替えたそうです。 すると、家事従事者の休業損害の評価として自賠責での基準は日額5,700円でしたが、弁護士が採用する基準を用いて評価しなおしたため、日額が1万円近くまで引きあがることになったそうです。 また、休業損害のみではなく、慰謝料も大幅に引き上げられたそうです。 やはり、餅は餅屋という諺がありますが、交渉のプロである弁護士に交渉を任せることが必要だと実感した経験でした。