何から何まで私が血を流しながらの手配

昔、信号の無い田舎道の十字路で事故に遭った時のお話です。

十字路の私の進行方向が本線で優先だったため、私の車線には一時停止標識はなく、横からの侵入にのみ一時停止標識がありました。
直進を続けていると、前方方向のその十字路に右方向からトラックが近づいているのが見えました。
ほぼ同時に十字路に入りそうな距離とスピードに、少し不安になりましたが、向こうは一時停止標識があるのでそのまま進んで行くと、そのトラックは一時停止線で減速はしたものの停止をすることはなく十字路へ侵入。
私はブレーキをかけたものの間に合わずにトラックの側面へ突っ込むような形で衝突してしまいました。

その時に乗っていたのは小型の軽自動車。バンパー部分も長さは無く、エアバックも飛び出してかなりの衝撃。
その衝撃からふと気づいた時、いくらエアバックが出たとはいえ、唇を噛んでしまってたのか口の中は血まみれ。ハンドルに下腹部を打ち付けたらしく痛みもありました。
でも、顔を上げでみれば、バンパーがほぼ潰れて、目の前がトラックの側面。
なんとか自力で車から降りてみれば、トラックの運転手らしきおじいさんが降りてきて、「大丈夫?」、と声はかけてくれたけど、正直、痛みとショックで、「大丈夫ですよ」、なんて笑ってあげられる状況じゃない。
やっと出た言葉は、「救急車、呼んでください」、そう言って、歩道に避けようとすると、そのおじいさんは、「俺、携帯とか持たないんだ」、とのこと。
田舎町の農道なので、それほど人も通らず、やっと通ってくれた車から降りてきてくれた男性は、「ひとまずこの事故車を歩道側に寄せますから」、と私の事故車を手押しで道路脇に押してくれているので頼めない。
なので、私は自分の携帯から自分で警察へ電話して、事故状況を説明して、さらに自分で救急車を呼んで、病院へ連れて行ってもらいました。
冬場だったので、私はコートは車の後部座席に置いたままになっていたのですが、そのトラックを運転していたおじいさんはジャンパーを着てて、私の隣でずっと、「大丈夫か?」、とは言ってくれてたんですけど、警察と救急の電話の方も、「痛いです」、「寒いです」、って泣きながら電話してきた私に少し驚いてた感じでした。